高血圧・高脂血症(脂質異常症)・高尿酸血症(痛風)などに対する栄養指導が可能です。
生活習慣病の是正のためには食事療法が重要であり、ライフスタイルにあった食事療法のプランニングが必要となります。
日本において高血圧患者は 4,300万人とされ、高血圧対策や心血管病の予防のためには減塩が大切です。平成29年国民健康・栄養調査によると日本人の平均塩分摂取量は男性10.8g/日、女性9.1g/日で平均9.9g/日とされています。減塩目標については「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においては、男性8g未満、女性7g未満とされていましたが、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では男性7.5g未満、女性6.5g未満に改定されました。以前に比較して日本人の塩分摂取量は徐々に減ってきているものの、依然と塩分摂取が多いことが指摘されています。また高血圧や慢性腎臓病の重症化予防に対しては6g/日未満が推奨されています。食塩量の多い加工食品などを口にする機会が多い生活では減塩のための食事療法が大切となります。
痛風は尿酸値上昇することで引き起こされる関節炎であり、国民健康栄養調査によると痛風患者さんは110万人程度、高尿酸血症では1,000万人以上いると推定されています。痛風を引き起こす高尿酸血症は、肥満との関連が深いですが、アルコールや果糖摂取、プリン体の多い食習慣との関連が示唆されています。
また近年では高尿酸血症による腎障害の進展が知られるようになり、腎障害を有する患者さんでは高尿酸血症に対する治療の必要性も認識されるようになりました(高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版)。高尿酸血症患者さんでは、アルコール摂取量、食事中のプリン体、肥満の是正といったことに重点をおいた食事療法が必要となります。
また、糖尿病治療において、食事療法は運動療法や薬物療法とともに3本柱の1つとされています。適切なエネルギーバランスで規則正しい食事を実践することは糖尿病合併症の発症や進展を抑制することが知られています。糖尿病の食事療法のための「食品交換表」は、1965年に初版されたものが現在第7版まで改訂されており食事療法の実践のために活用されています。
最近では、深夜業務やライフスタイルの多様化によって遅い時間に夕食を摂取することも多くなっていますが、深夜の食事摂取は肥満との関連があるとされ、食事摂取をする時間を意識することも大切であることが認識されるようになり、このような考えは「時間栄養学」と呼ばれます。
必要栄養量の判定や適切な栄養指導のために当院では管理栄養士による栄養指導が可能です。
なお、栄養指導は予約制となっております。